電源 (VDD) | 公称出力 | マージン HIGH | マージン LOW |
---|---|---|---|
5 V | 3.3 V | 3.3V + 10% | 3.3V - 10% |
電源マージニング回路は、電力コンバータの出力の微調整に使用されます。これは、電源出力のオフセットとドリフトの調整と、出力の目標値の設定のどちらかのために行われます。低ドロップアウト レギュレータ (LDO) や DC/DC コンバータなどの可変電源には目的の出力電圧を設定するために使う帰還または調整用入力があります。高精度電圧出力デジタル / アナログ コンバータ (DAC) は、電源出力を線形的に制御できるように設計されています。下図に、電源マージニング回路の例を示します。電源マージニングの一般的な用途は、試験 / 測定、通信機器、パワー デリバリです。
ここで、
このアプリケーションの DAC には通常は電源オフ モードがあり、電圧出力にはプルダウン抵抗が内蔵されています。このため、前の式の電流値を置き換えると、次の式が得られます。
DAC53608 の場合、RPULL-DOWN は 10kΩ です。この LDO (部品番号 TPS79501) では、VREF の値は 1.225V です。
I1 の公称値は次の式で与えられます。
I1 の値は、マージン HIGH およびマージン LOW 出力のとき、次の式で与えられます。
DAC が電源オフから電源オンに移行するとき、10kΩ の抵抗が影響しないようにするため、DAC 電圧の電源オン時のスタートアップ値は次の式で計算できます。
前の数式は、さらに次のように単純化できます。
VDAC の電源オン時のスタートアップ値または公称値が VREF の 1/3、すなわち 408.3mV に保たれる場合、R3 は 2 × 10kΩ = 20kΩ です。R2 は次のように計算できます。
R3 に値を代入すると、R2 の値は 133kΩ と計算されます。
ここから、次の式により VDAC のマージン HIGH 値は 249mV、同様にマージン LOW 値は 567mV と計算されます。
デバイス | 主な特長 | リンク |
---|---|---|
DAC53608 | 8 チャネル、10 ビット、I2C インターフェイス、バッファ付きの電圧出力 DAC | 超小型 QFN パッケージ、10 ビット、8 チャネル、I2C、電圧出力 DAC |
DAC60508 | 高精度リファレンス内蔵 8 チャネル、真の 12 ビット、SPI、電圧出力 DAC | 超小型 WCSP パッケージ封止、高精度内部リファレンス搭載、真の 12 ビット、8 チャネル、SPI 対応、電圧出力 (Vout) DAC |
DAC60501 | 高精度基準電圧を内蔵した 12 ビット、1LSB INL の DAC | WSON パッケージ封止、高精度内部リファレンス搭載、真の 12 ビット、1 チャネル、SPI/I2C 対応、電圧出力 DAC |
DAC8831 | 16 ビット、超低消費電力、電圧出力 DAC | 16 ビット、超低消費電力、電圧出力 D/A コンバータ |
TPS79501-Q1 | 車載用カタログのシングル出力 LDO、500mA、可変 (1.2~5.5V)、低ノイズ、高 PSRR | 車載、イネーブル搭載、500mA、調整可能な低ドロップアウト電圧レギュレータ |
テキサス・インスツルメンツ、SBAM415 TINA ソース ファイル、ソフトウェア サポート
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