JAJA674A June   2020  – April 2024 TPS3851-Q1 , TPS7A16A-Q1

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   商標
  4. はじめに
  5. 故障のタイプと定量的なランダム ハードウェア故障指標
  6. 製品寿命にわたるランダム故障と BFR の推定
  7. BFR の推定方法
  8. Siemens SN 29500 FIT モデル
  9. IEC TR 62380
  10. BFR 計算の推奨前提条件
  11. 過渡故障に特化した考慮事項
  12. IEC TR 62380 と SN 29500 の間の BFR の差異 (パッケージ起因)
  13. 10BFR に対する電源投入期間の影響
  14. 11TI 製品として期待できるもの
  15. 12まとめ
  16. 13参考資料
  17. 14改訂履歴

はじめに

基本故障率 (BFR) は半導体部品に固有の信頼性を定量化するとともに、通常の環境条件下でも機能します。BFR は通常、温度、電圧、動作時間数などの要因を乗算することにより、部品の品質に対応する定量的尺度を提供します。

機能安全規格で要求されるようなランダム ハードウェア指標を計算するための主要な入力の 1 つが BFR です。BFR はさまざまな手法で推定できます。BFR の推定手法は、故障モードの前提条件に依存するため、これらの根本的な前提条件が異なると BFR 推定も異なります。

このホワイト ペーパーでは、広く受け入れられている 2 つの半導体部品 BFR 推定方法として IEC Technical Report 62380(3) および SN 29500(4) に基づく推定値を取り上げています。BFR 推定は、定量的ランダム ハードウェア指標計算の基礎となります。

  • SFF (Safe Failure Fraction:安全側故障割合)
  • 高需要モードでの PFH (Probability of Failure per Hour:1 時間あたりの故障率)、または低需要モードでの PFD (Probability of Failure per Day:1 日あたりの故障率)
  • SPFM (Single-Point Fault Metric:単一点障害指標)
  • LFM (Latent Fault Metric:潜在故障指標)
  • PMHF (Probabilistic Metric for random Hardware Failure:ランダム ハードウェア故障率指標)

このホワイトペーパーでは、BFR に影響を及ぼす要因の概要についても説明し、各種手法を比較対照しています。