これまでのセクションで説明したすべての問題は、1 つの解決法で簡単に解決できます。それは THVD1424 と THVD1454 です。
テキサス・インスツルメンツは、業界初の真に柔軟な RS-485 トランシーバを発売しました。このファミリには次の 2 つのデバイスがあります。
- THVD1424 は、ドライバとレシーバのバスのピン間に 120Ω の切り替え可能な終端を内蔵しているのに加えて、ピン制御の二重スイッチングや、スルーレート制御機能を内蔵しており、あらゆる種類のネットワーク、すべての位置のノードで共通のデバイスを使用できます。このデバイスは、ピン H/F の構成により、半二重と全二重のどちらの RS-485 ネットワークでも使用できます。このデバイスにはスルーレート制御ピン SLR があり、デバイスを最高 20Mbps のモードに、またはスルーレートが制限された 500kbps のモードに設定できます。終端抵抗は、2 つのピン TERM_TX と TERM_RX を使用して制御します。このデバイスには、1.65V~5.5V に対応できる独立の VIO ピンがあるため、低電圧マイクロコントローラとも接続できます。バス電源電圧 VCC は VIO と独立にでき、3~5.5V に対応します。すべての機能は、熱効率が高い小型の 16-VQFN パッケージ (3mm × 3mm) に実装されています。
- THVD1454 は、THVD1424 の機能のサブセットが搭載された製品です。THVD1454 は省スペースの 10-VSON パッケージ (3mm × 3mm) に搭載され、半二重ネットワーク専用です。このデバイスには、バスのピン間に 120Ω の切り替え可能な終端がオンチップで搭載され、スルーレート制御機能もあります。このデバイスは、同等の競合ソリューションとピン互換の、優れた代替品です。
その他に、次のような独自機能があります。
両方のデバイスで提供される他の独自機能は次のとおりです。
- バスのピンの間にある終端抵抗は、ドライバやレシーバのイネーブル / ディセーブル状態に関係なく、バスのピンの間でイネーブルまたはディセーブルにできます。
- 終端は、3~5.5V の電源電圧、-7V~12V の同相電圧、-40℃~125℃の温度にわたって厳格にレギュレートされます。
- デバイスは、3.3V または 5V のバス電源で動作できます。
- バスのピンは 1/8 単位の負荷を供給し、バス上に 256 のノードを使用できます。
- バスの開放、短絡、アイドル条件に対するフェイルセーフを備えたレシーバ。
- レベル 4 IEC 61000-4-2 ESD 保護を満たしたバスのピン:±8kV 接触放電、±15kV 空中放電。
- レシーバのパスにグリッチ・フィルタを設置し、低速モードで高速ノイズ・パルスをフィルタリングします。
- 拡張産業用温度範囲に対応:-40℃~125℃。
- バス短絡電流制限、サーマル・シャットダウン、電源低電圧などの保護機能を内蔵。