JAJSPS6 february   2023 TDC1000-Q1

PRODUCTION DATA  

  1. 特長
  2. アプリケーション
  3. 概要
  4. 改訂履歴
  5. ピン構成および機能
  6. 仕様
    1. 6.1 絶対最大定格
    2. 6.2 ESD 定格
    3. 6.3 推奨動作条件
    4. 6.4 熱に関する情報 #GUID-85677192-3B04-4958-89B0-56EA7EB89E00/APPNOTE_SPRA953
    5. 6.5 電気的特性
    6. 6.6 タイミング要件
    7. 6.7 スイッチング特性
    8. 6.8 代表的特性
  7. パラメータ測定情報
  8. 詳細説明
    1. 8.1 概要
    2. 8.2 機能ブロック図
    3. 8.3 機能説明
      1. 8.3.1 トランスミッタの信号パス
      2. 8.3.2 レシーバ信号パス
      3. 8.3.3 低ノイズ・アンプ (LNA)
      4. 8.3.4 プログラマブル・ゲイン・アンプ (PGA)
      5. 8.3.5 レシーバ・フィルタ
      6. 8.3.6 STOP パルス生成用のコンパレータ
        1. 8.3.6.1 スレッショルド検出器と DAC
        2. 8.3.6.2 ゼロクロス検出コンパレータ
        3. 8.3.6.3 イベント・マネージャ
      7. 8.3.7 同相バッファ (VCOM)
      8. 8.3.8 温度センサ
        1. 8.3.8.1 複数の RTD による温度測定
        2. 8.3.8.2 単一の RTD による温度測定
    4. 8.4 デバイスの機能モード
      1. 8.4.1 TOF 測定モード
        1. 8.4.1.1 モード 0
        2. 8.4.1.2 モード 1
        3. 8.4.1.3 モード 2
      2. 8.4.2 ステート・マシン
      3. 8.4.3 送信動作
        1. 8.4.3.1 送信パルスのカウント
        2. 8.4.3.2 TX の 180°パルス・シフト
        3. 8.4.3.3 トランスミッタのダンピング
      4. 8.4.4 RECEIVE 動作
        1. 8.4.4.1 シングル・エコー受信モード
        2. 8.4.4.2 マルチ・エコー受信モード
      5. 8.4.5 タイミング
        1. 8.4.5.1 タイミング制御と周波数スケーリング (CLKIN)
        2. 8.4.5.2 TX/RX 測定のシーケンスとタイミング
      6. 8.4.6 TOF (飛行時間) 制御
        1. 8.4.6.1 短い TOF 測定
        2. 8.4.6.2 標準 TOF 測定
        3. 8.4.6.3 パワー・ブランキングを使用する標準 TOF 測定
        4. 8.4.6.4 同相リファレンス電圧のセトリング・タイム
        5. 8.4.6.5 TOF 測定のインターバル
      7. 8.4.7 平均化とチャネル選択
      8. 8.4.8 エラー報告
    5. 8.5 プログラミング
      1. 8.5.1 シリアル・ペリフェラル・インターフェイス (SPI)
        1. 8.5.1.1 チップ・セレクト・バー (CSB)
        2. 8.5.1.2 シリアル・クロック (SCLK)
        3. 8.5.1.3 シリアル・データ入力 (SDI)
        4. 8.5.1.4 シリアル・データ出力 (SDO)
    6. 8.6 レジスタ・マップ
  9. アプリケーションと実装
    1. 9.1 アプリケーション情報
    2. 9.2 代表的なアプリケーション
      1. 9.2.1 液位と液体の識別の測定
        1. 9.2.1.1 設計要件
        2. 9.2.1.2 詳細な設計手順
          1. 9.2.1.2.1 液位測定
          2. 9.2.1.2.2 液体識別
        3. 9.2.1.3 アプリケーション曲線
      2. 9.2.2 水流量測定
        1. 9.2.2.1 設計要件
        2. 9.2.2.2 詳細な設計手順
          1. 9.2.2.2.1 規制と精度
          2. 9.2.2.2.2 超音波流量計での伝搬時間差方式
          3. 9.2.2.2.3 ΔTOF の精度要件の計算
          4. 9.2.2.2.4 動作
        3. 9.2.2.3 アプリケーション曲線
    3. 9.3 電源に関する推奨事項
    4. 9.4 レイアウト
      1. 9.4.1 レイアウトのガイドライン
      2. 9.4.2 レイアウト例
  10. 10デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 10.1 デバイスのサポート
      1. 10.1.1 開発サポート
    2. 10.2 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    3. 10.3 サポート・リソース
    4. 10.4 商標
    5. 10.5 静電気放電に関する注意事項
    6. 10.6 用語集
  11. 11メカニカル、パッケージ、および注文情報

概要

TDC1000-Q1 の主な機能ブロックは、送信 (TX) チャネルと受信 (RX) チャネルです。トランスミッタは、各種の超音波トランスデューサを駆動するための柔軟な設定をサポートしています。また、レシーバには構成可能ブロックがあり、各種のアプリケーションの信号コンディショニング用に幅広い設定を行えます。受信信号チェーンは、LNA (低ノイズ・アンプ)、PGA (プログラマブル・ゲイン・アンプ)、およびエコー認定と STOP パルス生成用の 2 つの自動ゼロクリア・コンパレータで構成されます。

TDC1000-Q1 には、モード 0モード 1モード 2 の 3 つの動作モードがあります。各モードは、流量 / 濃度測定、コンテナの液位測定、近接検出、長距離測定など、飛行時間 (TOF) の高精度測定が必要な様々なアプリケーションを対象としています。

測定サイクルは、デバイスの TRIGGER ピンのトリガ信号によって開始されます。トリガ信号がアサートされた後、START ピンに出力パルスが生成されます。この信号は、TOF 測定を開始するための時間基準として使用されます。トランスミッタは、STRAT パルスの立ち上がりエッジに同期してプログラム可能な TX パルスを生成し、超音波トランスデューサを駆動して超音波を生成し、音響媒体を通して放射します。レシーバは、媒体を通過してきた超音波を検出し、STOP 信号を生成します。超音波を直接受信するか、反射から受信するかは、システムの構成によって異なります。STOP 信号は、外部の時間 / デジタル・コンバータ (TDC) によって使用され、これは非常に正確なストップウォッチとして機能します。START パルスと STOP パルスの間隔に基づいて TOF を測定するには、システムに TDC を含める必要があります。中程度の精度 (ns の範囲) が必要な一部のアプリケーションでは、マイコンを使用して TOF 時間を測定できます。高い精度 (ps の範囲) が必要なアプリケーションでは、TDC7200 時間 / デジタル・コンバータを使用して TOF 時間を測定することをお勧めします。

各アプリケーションでは、シリアル・インターフェイス (SPI) を使用して、使用可能な 3 つの動作モードのいずれかに TDC1000-Q1 を構成する必要があります。さらに、以下のセクションで説明する各種のアプリケーション固有のパラメータに、デバイスをプログラムする必要があります。