JAJT343 August 2024 TPS1200-Q1 , TPS1211-Q1
50A 負荷を想定した次のシステム設計例を考えます。
この設計では、ISCP および TAUTO-RETRY パラメータを選択する必要があります。50A 負荷設計の場合、ISCP スレッショルドは通常、最大負荷電流よりも 20% 大きい値に設定されるため、この例では 50A × 1.2 = 60A とします。
ここで、TAUTO-RETRY を計算するには、図 6 を参照し、中点 (Tcharge/2) でのコンデンサの電流と電圧の関係を使って、次の式 6 を求めます。
ここで
および
時間間隔 TON1、TOFF1、TON_mid は、式 9~式 11 を使って次のように計算できます。
既知のパラメータ VBATT、Lcable、ISCP、VD1、CLOAD を代入し、TAUTO-RETRY について解くと、10ms の充電時間を達成するためのリトライ遅延 (200µs 未満) が求まります。
図 8 と図 9 に、TPS1211-Q1 ハイサイド ドライバを使って 5mF の負荷容量を充電するためのアプリケーション回路図とテスト構成を示します。TAUTO-RETRY は 180µs であるため、充電時間は 7ms となります (図 10 を参照)。