複数の CAN トランシーバ

TI の 3.3V CAN トランシーバを採用すると、設計で電力効率を向上させると同時に、個別の 5V 電源が不要になり、基板面積を節減することができます。最大 5Mbps のデータ速度と信頼性の高いバス障害保護機能を搭載したこれらのデバイスは、5V CAN トランシーバとの完全な相互運用性があり、他の CAN システムとのシームレスな統合とフレキシビリティを実現します。

TI の最新世代の車載グレード 3.3V CAN トランシーバは、IEC (国際電気標準会議) 62228 の車載 EMC (電磁適合性) に初めて準拠した製品であり、3.3V CAN で車載と産業用の両方のアプリケーションをサポートできます。

TI の 5V CAN トランシーバの製品ラインアップは、帯域幅、効率、安全性に関して現在の車載と産業用の各ネットワークで求められるニーズを満たすのに役立ちます。TI の製品ラインアップには、最大 5Mbps のデータ レート、優れたバス障害保護機能搭載デバイス、デュアルチャネル デバイス、自己電圧生成可能なデバイス、コントローラ対応デバイス、搭載されている禁止ピンを使用してシステム全体をウェークアップできるデバイスがあります。

TI の 5V CAN トランシーバは、標準的な 8 ピン構成と 14 ピン構成の両方があり、省スペースの SOT (Small-Outline Transistor) パッケージを採用しています。この多様なデバイスにより、効率と信頼性を向上させながら多くの設計トポロジをサポートできます。

TI の CAN 信号改善機能を搭載したトランシーバを採用すると、データの信頼性を犠牲にすることなく速度を向上させ、最大 8Mbps のデータ レートを実現できます。これらのデバイスは、CAN 転送のドミナントからリセッシブへのエッジでリンギングを排除し、複雑なネットワーク トポロジで信号の信頼性を確保します。

CAN FD 信号改善機能搭載デバイスは、信号改善機能を搭載していない TI の 5V CAN トランシーバとのドロップイン互換性があるため、設計者は新しいネットワークを設計する代わりに、既存のトポロジをアップグレードすることができます。これらのデバイスは、現行の ISO (国際標準化機構) 11898-2:2024 規格と完全な互換性があり、CAN in Automation 601-4、Classical CAN、CAN FD の各仕様と下位互換性があります。

部分的ネットワーク有効化機能を搭載した TI の CAN トランシーバは、プログラマブルなウェークアップ パターンに基づいて各トランシーバを個別にウェークアップできるので、電力を節減することができます。この機能により、アクティブ状態の CAN ノードの数が減り、残りのノードが低消費電力状態に保たれます。TCAN1146-Q1 と TCAN1576-Q1 は、バス障害診断機能とウォッチドッグ タイマを搭載しており、システムの安全性と信頼性を向上させます。 

これらのデバイスは、標準的な CAN および CAN 信号改善機能オプションを備えており、他の種類の CAN トランシーバと組み合わせて使用できるため、フレキシビリティと特定のノードのみの電力削減を実現できます。