パッケージ情報
パッケージ | ピン数 FCBGA (ALV) | 441 |
動作温度範囲 (℃) -40 to 105 |
パッケージ数量 | キャリア 84 | JEDEC TRAY (5+1) |
AM6442 の特徴
プロセッサ コア:
- 最高 1.0GHz、1 つのデュアル 64 ビット Arm
Cortex-A53 マイクロプロセッサ サブシステム
- SECDED ECC 付き 256KB L2 共有キャッシュを搭載したデュアル コア Cortex-A53 クラスタ
- 各 A53 コアには、SECDED ECC を備えた 32KB L1 D キャッシュおよびパリティ保護を備えた 32KB L1 I キャッシュを搭載
- リアルタイム処理向けに統合された、最高 800MHz、最大 2 つのデュアル コア Arm
Cortex-R5F MCU サブシステム
- デュアル コア Arm Cortex-R5F により、デュアル コアおよびシングル コア モードをサポート
- 各 R5F コアごとに 32KB I キャッシュ、32KB D キャッシュ、64KB TCM を搭載、すべてのメモリに SECDED ECC 付きで合計 256KB の TCM搭載
- 最高 400MHz、1 つのシングル コア Arm
Cortex-M4F MCU
- 256KB の SRAM (SECDED ECC 付き)
産業用サブシステム:
- 2 つのギガビット産業用通信サブシステム (PRU_ICSSG)
- Profinet IRT、Profinet RT、Ethernet/IP、EtherCAT、Time-Sensitive Networking (TSN)、その他をサポート
- 10/100Mb PRU_ICSS と下位互換
- 各 PRU_ICSSG は以下を内蔵:
- に 2 つのイーサネット ポートを搭載
- MII (10/100)
- RGMII (10/100/1000)
- 各 PRU_ICSSG に 6 つの PRU RISC コアを搭載、各コアに以下を内蔵:
- 命令 RAM (ECC 付き)
- ブロードサイド RAM
- アキュムレータ付き乗算器 (MAC)
- CRC16/32 ハードウェア アクセラレータ
- バイト スワップによるビッグ / リトル エンディアン変換
- SUM32 ハードウェア アクセラレータによる UDP チェックサム
- タスク マネージャによるプリエンプションのサポート
- 3 つのデータ RAM (ECC 付き)
- 8 バンクの 30 × 32 ビット レジスタ スクラッチパッド メモリ
- 割り込みコントローラとタスク マネージャ
- 2 つの 64 ビット産業用イーサネット ペリフェラル (IEP) によるタイム スタンプ機能とその他の時間同期機能
- 18 個のシグマ デルタ フィルタ
- 短絡ロジック
- 過電流ロジック
- 6 つのマルチプロトコル位置エンコーダ インターフェイス
- 1 つの拡張キャプチャ モジュール (ECAP)
- 16550 互換 UART、専用の 192MHz クロックによる 12Mbps PROFIBUS のサポート
- に 2 つのイーサネット ポートを搭載
メモリ サブシステム:
- 最大 2MB のオンチップ RAM (OCSRAM) (SECDED ECC 付き):
- 256KB 単位で小さいバンクに分割し、最大 8 つの独立したメモリ バンクを構成可能
- ソフトウェア タスクの分割を容易にするため、各メモリ バンクを 1 つのコアに割り当て可能
- DDR サブシステム (DDRSS)
- LPDDR4、DDR4 メモリ タイプをサポート
- インライン ECC 付きの 16 ビット データ バス
- 最大 1600MT/s の速度をサポート
- 1 つの汎用メモリ コントローラ (GPMC)
- 133MHz クロックの 16 ビット パラレル バスまたは
- 100MHz クロックの 32 ビット パラレル バス
- エラー特定モジュール (ELM) のサポート
システム オン チップ (SoC) サービス:
- デバイス管理セキュリティ コントローラ (DMSC-L)
- 集中 SoC システム コントローラ
- 初期ブート、セキュリティ、クロック / リセット / 電源管理を含むシステム サービスを管理
- メッセージ マネージャを介したさまざまな処理ユニットとの通信
- シンプルなインターフェイスにより未使用ペリフェラルを最適化
-
データ移動サブシステム (DMSS:Data Movement Subsystem)
- ブロック コピー DMA (BCDMA)
- パケット DMA (PKTDMA)
- セキュア プロキシ (SEC_PROXY)
- リング アクセラレータ (RINGACC)
セキュリティ:
- セキュア ブート対応
- ハードウェアで強化された RoT (Root-of-Trust:信頼の基点)
- バックアップ キーによる RoT の切り替えをサポート
- テイクオーバー保護、IP 保護、ロールバック禁止保護のサポート
- 信頼できる実行環境 (TEE) に対応
- Arm TrustZone をベースとする TEE
- セキュアなウォッチドッグ / タイマ / IPC
- 分離用の広範なファイアウォール サポート
- セキュアなストレージのサポート
- リプレイ保護メモリ ブロック (RPMB) のサポート
- セキュリティ コプロセッサ (DMSC-L) によりキーおよびセキュリティ管理を実現、専用のデバイス レベル インターコネクトによりセキュリティを確保
- 暗号化アクセラレーションに対応
- 受信データ ストリームに基づいてキーマテリアルを自動的に切り替えできるセッション認識暗号化エンジン
- 暗号化コアをサポート
- AES - 128/192/256 ビットのキー サイズ
- SHA2 - 224/256/384/512 ビットのキー サイズ
- DRBG と真性乱数発生器
- セキュア ブート対応のため PKA (公開鍵アクセラレータ) により RSA/ECC 処理を支援
- 受信データ ストリームに基づいてキーマテリアルを自動的に切り替えできるセッション認識暗号化エンジン
- デバッグのセキュリティ
- ソフトウェア制御によるセキュアなデバッグ アクセス
- セキュリティ対応のデバッグ
高速インターフェイス:
- 以下をサポートする 1 つの統合型イーサネット スイッチ (CPSW3G):
- 最大 2 つのイーサネット ポート
- RMII (10/100)
- RGMII (10/100/1000)
- IEEE 1588 (2008 Annex D、Annex E、Annex F) と 802.1AS PTP
- Clause 45 MDIO PHY 管理
- 省電力イーサネット (802.3az)
- 最大 2 つのイーサネット ポート
- 1 つの PCI-Express Gen2 コントローラ (PCIE)
- Gen2 動作をサポート
- シングル レーン動作をサポート
- 1 つの USB 3.1 デュアルロール デバイス (DRD) サブシステム (USBSS)
- USB ホスト、USB デバイス、またはUSB デュアルロール デバイスとして構成可能なポート
- USB デバイス:高速 (480Mbps)、フルスピード (12Mbps)
- USB ホスト:SuperSpeed Gen 1 (5Gbps)、高速 (480Mbps)、フルスピード (12Mbps)、低速 (1.5Mbps)
一般的な接続機能:
- 6 つの I2C (Inter-Integrated Circuit) ポート
- 9 つの構成可能な UART (Universal Asynchronous Receiver/Transmitter) モジュール
- オクタル SPI (OSPI) フラッシュ インターフェイスまたは 1 つのクワッド SPI (QSPI) として構成可能な 1 つのフラッシュ サブシステム (FSS)
- 1つの12ビット アナログ/デジタル コンバータ(ADC)
- 最大 4MSPS
- 8 つの多重アナログ入力
- 7 つのマルチチャネル シリアル ペリフェラル インターフェイス (MCSPI) コントローラ
- 6 つの高速シリアル インターフェイス レシーバ (FSI_RX) コア
- 2 つの高速シリアル インターフェイス トランスミッタ (FSI_TX) コア
- 3 つの汎用 I/O (GPIO) モジュール
制御インターフェイス:
- 9 つの拡張パルス幅変調器 (EPWM) モジュール
- 3 つの拡張キャプチャ (ECAP) モジュール
- 3 つの拡張直交エンコーダ パルス (EQEP) モジュール
- CAN-FD をフルサポートする 2 つのモジュラー コントローラ エリア ネットワーク (MCAN) モジュール
メディアおよびデータ ストレージ:
- 2 つのマルチメディア カード / セキュア デジタル (MMC/SD/SDIO) インターフェイス
- 1 つの 4 ビット インターフェイス (SD/SDIO 用)
- 1 つの 8 ビット インターフェイス (eMMC 用)
- 高速カードの電圧切り替え (3.3V、1.8V) のための内蔵アナログ スイッチ
パワー マネージメント:
- シンプルな電源シーケンスで
- 内蔵 SDIO LDO により SD インターフェイスでの自動電圧遷移に対応
- 内蔵の電圧スーパーバイザによる過電圧 / 低電圧状態の安全監視
- 内蔵の電源グリッチ検出器により高速電源過渡を検出
機能安全:
-
機能安全準拠
- 機能安全アプリケーション向けに開発
- IEC 61508 機能安全システム設計を支援するドキュメントを提供
- SIL 3 までの決定論的対応能力
- SIL 2 までのハードウェア整合性
- 安全関連の認証
- 機能安全関連の特徴
- 演算上特に重要なメモリの ECC またはパリティ
- 一部の内部バス インターコネクトの ECC とパリティ
- CPU とオンチップ RAM の内蔵セルフテスト (BIST)
- エラー ピン付きのエラー シグナリング モジュール (ESM)
- ランタイム安全診断、電圧 / 温度 / クロックの監視、ウィンドウ付きウォッチドッグ タイマ、CRC エンジンによるメモリ整合性チェック
- FFI (Freedom From Interference) 機能により SoC 全体から分離できる、専用 MCU ドメイン メモリ、インターフェイス、M4F コア
- 独立したインターコネクト
- ファイアウォールとタイムアウト ガスケット
- 専用 PLL
- 専用 I/O 電源
- 独立したリセット
SoC アーキテクチャ:
- UART、I2C、OSPI/QSPI フラッシュ、SPI フラッシュ、パラレル NOR フラッシュ、パラレル NAND フラッシュ、SD、eMMC、USB、PCIe、イーサネット インターフェイスからの 1 次ブートをサポート
- 16nm FinFET テクノロジ
- 17.2mm × 17.2mm、0.8mm ピッチ、441 ピン BGAパッケージ
AM6442 に関する概要
AM64x は、Sitara™ 産業用グレード ファミリを拡張したヘテロジニアス Arm® プロセッサです。AM64x は、リアルタイムの処理とアプリケーション処理を伴う通信との独自な組み合わせが求められる、モーター ドライブやプログラマブル ロジック コントローラ (PLC) のような産業用アプリケーション向けに構築されています。AM64x は、Sitara デバイスのギガビット TSN 対応 PRU-ICSSG を 2 インスタンス搭載し、さらに最大 2 つの Arm® Cortex®-A53 コア、最大 4 つの Cortex-R5F MCU、1 つの Cortex-M4F MCU を搭載しています。
AM64x は、高性能 R5F、密結合メモリ バンク、構成可能な SRAM パーティショニング、SoC 内外の高速データ移動を可能にする対ペリフェラル専用の低レイテンシ パスを使用して、リアルタイム性能を発揮するように設計されています。この決定論的アーキテクチャは、サーボ ドライブに見られる厳密な制御ループを AM64x が処理することを可能にし、AM64x のペリフェラル (例:FSI、GPMC、PWM、シグマ デルタ デシメーション フィルタ、アブソリュート エンコーダ インターフェイス) は、これらのシステムに見られる各種アーキテクチャを実現するのに役立ちます。
Cortex-A53 は、Linux アプリケーションに必要な強力なコンピューティング エレメントを提供します。Linux およびリアルタイム (RT) Linux は、TI のプロセッサ SDK Linux を通じて提供されており、最新の長期サポート (LTS) Linux カーネル、ブートローダ、Yocto ファイル システムに毎年更新されます。AM64x は、構成可能なメモリ パーティション分割により、Linux アプリケーションとリアルタイム ストリーム間の分離を実現することで、Linux の世界とリアルタイムの世界を橋渡しします。Cortex-A53 は 厳密に Linux 用 DDR から動作するように割り当てることができます。また、内蔵 SRAM は、さまざまなサイズに分割して、Cortex-R5F がまとめて使用したり、または個別に使用したりできます。
AM64x は、EtherCAT サブデバイス、PROFINET デバイス、EtherNet/IP アダプタ、IO-Link マスタのためのフル プロトコル スタックなどフレキシブルな産業用通信機能を提供します。PRU_ICSSG は、ギガビットおよび TSN ベースのプロトコルの機能を提供します。また、PRU-ICSSG を使うと、シグマ デルタ デシメーション フィルタ、アブソリュート エンコーダ インターフェイスなどのインターフェイスも SoC に追加できます。
機能安全のための機能は、内蔵の Cortex-M4F と専用ペリフェラルによって実現されます。このペリフェラルは、SoC のその他の部分から完全に分離できます。AM64x はセキュア ブートもサポートしています。