JAJA596A January   2019  – September 2024 TLV3011 , TLV3011-Q1 , TLV3011B , TLV3011B-Q1 , TLV3012-Q1 , TLV3012B , TLV3012B-Q1 , TLV4021 , TLV4041

 

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  3.   商標

設計目標

バッテリ電圧レベル (VBAT) コンパレータの出力状態 (OUT)
低電圧 (VLOW) スタートアップ動作電圧 (VHIGH) バッテリ低下 通常動作
< 2.000V > 2.034V VOL < 0.4V VOH = VPU = 1.8V

設計の説明

この低電圧保護回路は、高精度の基準電圧を内蔵した 1 つのコンパレータを使用して、バッテリ電圧が 2.0V より低下したとき、コンパレータ出力 (OUT) にアラート信号を生成します。この実装の低電圧アラートはアクティブ Low です。バッテリ電圧が 2.0V より低下した場合、コンパレータの出力が LOW になり、出力を監視しているデバイスに対してアラート信号を送ります。コンパレータにはヒステリシスが組み込まれており、バッテリ電圧が 2.034V を上回ると、コンパレータ出力が論理 High 状態に戻ります。この回路は、オープン ドレイン出力のコンパレータを利用して、デジタル論理入力ピンの制御用に出力 High 論理レベルをレベル シフトします。MOSFET スイッチのゲートを駆動する必要があるアプリケーションでは、プッシュプル出力のコンパレータをお勧めします。

デザイン ノート

  1. 高精度の基準電圧を内蔵したコンパレータを選択します。
  2. レベル シフトのため、オープン ドレイン出力段を持つコンパレータを選択します。
  3. 抵抗分圧器の値は、コンパレータへの入力 (IN) がコンパレータの負方向入力スレッショルド電圧 (VIT-) に達したとき、致命的な低電圧レベルを示すアラートが生成されるように選択します。

設計手順

  1. VBAT が対象の低電圧レベル (VLOW) である 2.0V に低下したとき、コンパレータへの入力が VIT- と交差するよう、必要な抵抗分圧器の比を計算します。TLV4021R1 データシートでは、VIT- は 1.18V です。
    V IT - = R 2 ( R 1 + R 2 ) × V LOW
    R 2 ( R 1 + R 2 ) = V IT - V LOW = 1 . 18   V 2 . 00   V = 0 . 59
  2. 低電圧アラート信号がアサートされる電圧レベル VLOW の値が 2.0V であることを確認します。
    V LOW = R 1 + R 2 R 2 × V IT - = 1 0 . 59 × 1 . 18   V = 2 . 0   V
  3. 抵抗分圧器の比 (0.59) を得るための R1 および R2 の値を選択します。次の式、またはオンライン ツール「Voltage Divider Calculator」(分圧器カリキュレータ) を使用します。
    次の式を使用する場合、R2 に MΩ 範囲の値を選択して、R1 を計算します。この例では、R2 に値 1.54M が選択されています。
    R 1 = R 2 V LOW V IT - - 1 =   1 . 54   2   V 1 . 18   V - 1 = 1 . 07  
  4. 抵抗分圧器を通過する電流が、コンパレータの入力バイアス電流の最低でも 100 倍であることを確認します。抵抗の値をさらに大きくして、抵抗分圧器の誤差を大きく増やすことなく、回路の消費電力を最小化することもできます。
  5. 低電圧アラート信号がデアサートされる (論理 High 値に戻る) バッテリ電圧 VHIGH を計算します。バッテリ電圧が 2.0V レベルより低下したとき、または最初の起動時に上昇するとき、コンパレータ入力は、出力が論理 High に復帰する正方向入力スレッショルド電圧である VIT+ を超える必要があります。TLV4021R1 データシートでは、VIT+ は 1.20V です。
    V HIGH =   R 1 + R 2 R 2 × V IT + = 1 . 07   + 1 . 54   1 . 54   × 1 . 20 V = 2 . 034   V

設計シミュレーション

DC シミュレーション結果

過渡シミュレーション結果

参考資料

テキサス・インスツルメンツ、『コンパレータ回路によるハイサイド電流センシング』、アナログ エンジニア回路

設計で使用されているコンパレータ

TLV4021R1
VS 1.6V~5.5V
VinCM レール ツー レール
VOUT オープン ドレイン
内蔵基準電圧 動作温度範囲にわたって 1.2V ±1%
ヒステリシス 20 mV
IQ 2.5µA
tPD(HL) 450ns
TLV4021R1

設計の代替コンパレータ

TLV4041R1 TLV3011
VS 1.6V~5.5V 1.8V~5.5V
VinCM レール ツー レール レール ツー レール
VOUT プッシュ プル オープン ドレイン
内蔵基準電圧 動作温度範囲にわたって 1.2V ±1% 室温で 1.242V ±1%
ヒステリシス 20 mV NA
IQ 2.5µA 2.8µA
tPD(HL) 450ns 6µs
TLV4041R1 TLV3011