JAJA732A February   2019  – January 2023 LM5155 , LM5155-Q1 , LM51551 , LM51551-Q1

 

  1.   LM5155 を使用して絶縁型フライバックを設計する方法
  2.   商標
  3. 1概要
  4. 2サンプル・アプリケーション
  5. 3計算と部品の選択
    1. 3.1 スイッチング周波数
    2. 3.2 トランスの選択
      1. 3.2.1 最大デューティ・サイクルと巻線比の選択
      2. 3.2.2 1 次巻線のインダクタンスの選択
    3. 3.3 電流検出抵抗の計算
      1. 3.3.1 電流検出抵抗とスロープ補償抵抗の選択
      2. 3.3.2 電流検出抵抗のフィルタの選択
    4. 3.4 MOSFET の選択
    5. 3.5 ダイオードの選択
    6. 3.6 出力コンデンサの選択
    7. 3.7 入力コンデンサの選択
    8. 3.8 UVLO 抵抗の選択
    9. 3.9 制御ループの補償
      1. 3.9.1 帰還抵抗の選択
      2. 3.9.2 RPULLUP の選択
      3. 3.9.3 フォトカプラの選択
      4. 3.9.4 RLED の選択
      5. 3.9.5 クロスオーバー周波数の選択
      6. 3.9.6 必要な RCOMP の判定
      7. 3.9.7 必要な CCOMP の判定
  6. 4部品の選択の概要
  7. 5小信号周波数解析
    1. 5.1 フライバック・レギュレータの変調器のモデル化
    2. 5.2 補償のモデル化
  8. 6改訂履歴

3.5 ダイオードの選択

2 次側のダイオードの逆電圧定格は、1 次側トランス巻線から 2 次側巻線への反射電圧と、2 次側の負荷電圧を加算した値より大きい必要があります。2 次側ダイオードの逆電圧は、Equation19 で計算します。

Equation19. GUID-306178A3-E805-46CD-B3B3-6C043A48B9FF-low.gif

リーク・インダクタンスの関係で、1 次側スイッチがオフになっているときに負のスパイクが発生します。この電圧スパイクを最小限に抑えるため、ダイオードの両端にスナバを追加する必要があります。スナバを追加しても、Equation20 で計算した値に多少の電圧マージンを加える必要があります。このアプリケーションでは、逆電圧定格が 40V のダイオードを選択します。

2 次側ダイオードの平均電流は、Equation20 で推定されます。

Equation20. GUID-1FF28671-4795-4C67-BFF2-5677AB760AFF-low.gif

ダイオードは、Equation20 で計算した値に多少のマージンを加えた電流を伝導できる必要があります。この設計で選択したダイオードは、平均 10A の順方向電流を伝導できます。