JAJT325 May 2024 AFE88101 , DAC161S997 , DAC8551 , LM74610-Q1 , TVS3301
通常、バイパス回路には 2 種類のソリューションがあります。図 3 に、P-N 接合ダイオードまたはショットキー ダイオードを使用してバイパス機能を実現する一般的な方法を示します。低コストで使いやすく、選択したダイオードで非常に高い逆電圧を得ることができます。ただし、順方向電圧降下が高い (0.5V~1V) ため、電力損失が大きくなり、プリント基板が大型化するいう欠点があります。バイパス ダイオード ソリューションの欠点を克服するためには、電圧降下が大幅に低く、電力損失が低い (RDS(on) が低いため) N チャネル MOSFET を使用することが選択肢となります。ただし、次のような欠点もあります。
MCU ベースのオン / オフ制御方式の欠点に対処するインテリジェントな方法としては、外部の介入なしで自律的に動作するスタンドアロンの MOSFET コントローラの使用が挙げられます。テキサス・インスツルメンツのフローティング ゲート理想ダイオード コントローラ、 LM74610-Q1 ファミリは、外付けの N チャネル MOSFET を制御して直列ダイオードの動作をエミュレートすることで、スタンドアロンの低損失バイパス スイッチ ソリューションを実現しています。これらのコントローラはフローティング ゲート ドライブ アーキテクチャを採用しており、MOSFET のボディ ダイオードの順方向電圧降下 (約 0.5V) と同程度の低い入力電圧で動作できます。
しかしながら、ソーラー インバータの電力レベルが高くなり、より高電圧の PV パネルの採用が増えるにつれて、バイパス回路には従来のソリューションよりも優れたソリューションを実現するためのいくつかの要件が求められます。複数のプラットフォームで拡張性を持たせるために、20V~150V の PV パネル電圧で動作し、他の回路から独立していることが求められます。