産業用およびパーソナル エレクトロニクス用 DC/DC コンバータにおけるナノ I_Q の実現

計量システム、煙探知器、スマートウォッチ、医療用センサ、補聴器のようなバッテリ駆動システムでは、1 つまたは 2 つの電圧レールを常に有効にして、システム MCU、重要なセンサ、通信バスなどに電力を供給します。これらの常時オンのレールは、バッテリ動作時間を延ばすために非常に高い効率を必要とし、I_Q の低減が非常に重要になります。

TPS62843 降圧コンバータは、50µA～300mA の負荷電流用に最適化されており、パワー セーブ モード、275nA の動作 I_Q、4nA のシャットダウン電流を備えています。TPS63901 昇降圧コンバータと TPS61299 昇圧コンバータは、コインセル バッテリのような高いピーク電流に対応していないバッテリを保護するために、入力電流制限機能を備えています。TPS63901 コンバータは、動的な電圧スケーリング機能を備えており、動作中に 2 つの出力電圧を切り替えることができるため、スタンバイ モードではより低いシステム電源電圧を使用して電力を節約できます。図 4 に示すように、これらの DC/DC コンバータの抵抗 / デジタル (R2D) 回路によって出力電圧が設定されるため、帰還抵抗のリーク電流をなくすことができ、ソリューション サイズが小さくなり、設計コストが下がります (出力電圧の選択に必要な抵抗が 1 つ減るため)。

図 5 に、LMR36502 降圧コンバータと TPSM365R15 降圧モジュールの超低動作 I_‌Q‌ のグラフを示します。4µA の動作 I_Q は、常時オンのレールの動作が必要な 20V～60V の動作電圧範囲全体にわたって比較的一定に保たれており、バッテリー寿命の延長に寄与します。