車載用 DC/DC コンバータにおけるナノ I_Q の実現

センサ、e-call (緊急通話) システム、ゾーン制御ユニットなど、常時オンの車載用アプリケーションには、長いスタンバイ時間と、軽負荷時の高効率が非常に重要なものが多くあります。LMQ66430-Q1 降圧コンバータは、こうした課題を解決するために設計されており、1mA 負荷で >85% の効率を達成し、13.5V_IN で 1.5µA の無負荷時の標準消費電流を可能にします。IC は、起動時に VOUT/FB ピンのインピーダンス チェックを実行します。外部帰還抵抗が検出されない場合、デバイスは 3.3V または 5V の固定出力電圧を設定する内部帰還回路を自動的に使用し、帰還回路を介したリークを最小限に抑え、I_Q を低減することができます。LMQ66430-Q1 は、内部の低ドロップアウト レギュレータ (LDO) を使用して、IC の内部回路に電力を供給します。LDO に入力電圧を供給して効率を低下させるのではなく、LMQ66430-Q1 は VOUT/FB ピンからの同じ電圧を利用して内部 LDO に電力を供給して、合計 I_Q を最小化するためにすべての内部回路をバイアスします。

もう 1 つの降圧コンバータである TPS62903-Q1 は、R2D インターフェイスを使用して出力電圧を設定し、リーク電流を低減することができます。TP62903-Q1 は負荷が減少するとシームレスにパワー セーブ モードに移行します。この状態では、軽負荷条件下で 図 6 に示すように、IC は高効率を維持するためにスイッチング周波数を下げることで、パルス周波数変調 (PFM) モードで動作します。これにより、標準的な I_Q が 4µA に低下します。