JAJY144A March 2024 – March 2024 BQ25171-Q1 , BQ25622 , BQ25638 , LMQ66430-Q1 , LMR36502 , TPS37-Q1 , TPS62903-Q1 , TPSM365R15
チップがスタンバイ モードにあるとき、その消費電力は低静止電流 (IQ) によって定義されます。これは、回路が何の負荷も駆動していない静止状態を意味します。低 IQ により、バッテリ管理システム (BMS) モニタ、BMS チャージャ、電圧スーパーバイザ、DC/DC コンバータなど、バッテリ駆動の車載用コンポーネントおよび産業用コンポーネントのスタンバイ動作時間を延長できます。ただし、優先度の高い機能や必要不可欠な機能安全に関連する機能を維持し、アクティブ モードへの高速なシステム ウェークアップを実現するために、これらのデバイスはスタンバイ モードで一定量の IQ を消費する必要があります。
Vishnu Ravinuthula
Design Director
Battery Management Solutions
Contributors:
Siddharth Sundar
Business Lead
Battery Monitor Products
Vladislav Merenkov
Product Marketing Manager
Boost Converters and Controllers
Alan Lee
Product Marketing Manager
Battery Charger Products
Vinod Menezes
Senior Technologist
Voltage References and Supervisors
1 さまざまな電源アプリケーションにおけるナノ IQ の重要性 | デバイスの世代を追うごとにバッテリ寿命を向上させる必要性が高まっており、IQ 低減が求められています。 |
2 産業用 BMS モニタにおけるナノ IQ の実現 | 必要なときだけデバイスの重要な機能を有効にする電力モードに切り替え、回路レベルの技術革新を活用して IQ を低減します。 |
3 電圧スーパーバイザにおけるナノ IQ の実現 | ナノ IQ (静止電流) は、バッテリ寿命の延長を可能にするために必要であり、一方、低レイテンシは、迅速なフォルト通知のために必要です。 |
デバイスの世代を追うごとにバッテリ寿命を向上させる必要性が高まっており、IQ の低減が求められています。これらのデバイスは、通常モード、スリープ / スタンバイ モード、またはシャットダウン モードで動作するように構成できます。通常モードは電源アプリケーションのミッション プロファイル [1] のごく一部にしか過ぎず、この種の製品はほとんどの時間スタンバイ モードになっています。電源からの消費電流は、高速通信のバーストが発生する通常モードでは数ミリアンペア、スリープ モードやスタンバイ モードに入ると数ナノアンペアとなります。ナノアンペア レベルの動作モードでは、バッテリ寿命を延長するために電力を節約することができます。
このホワイト ペーパーでは、産業用および車載用の BMS バッテリ電圧モニタ、チャージャ、DC/DC コンバータ、電圧スーパーバイザなど、さまざまな電源アプリケーションでナノ IQ を実現する設計メカニズムについて、課題とともに説明します。一方では、ナノ IQ はバッテリ寿命の延長を可能にするために必要であり、他方では、集積回路 (IC) はシステム ウェークアップなどの機能を維持するために一定量の IQ を消費する必要があります。