BQ24232HA

bq24232HAデバイスは高度に統合されたリチウムイオン・リニア充電器およびシステム電力パス管理デバイスで、容積の制限される携帯アプリケーションを対象としています。このデバイスは、USBポートまたはACアダプタで動作し、25mA～500mAの充電電流をサポートします。入力電圧範囲が高く、入力過電圧保護が搭載されているため、レギュレーションのない低コストのアダプタもサポートできます。USB入力電流制限の精度とスタートアップ・シーケンスにより、bq24232HAはUSB-IFの突入電流仕様を満たします。さらに、入力動的電力管理(V_IN - DPM)により、USBソースの設計品質が低い、または誤って構成されている場合でも、充電器のクラッシュが避けられます。

bq24232HAには動的な電力パス管理(DPPM)が内蔵されており、システムへの電力供給とバッテリの充電を同時に、独立して行うことができます。DPPM回路により、入力電流制限によってシステム出力がDPPMスレッショルドまで落ちると、充電電流が減らされるため、システム負荷へ常に電力を供給しながら、同時に充電電流も監視できます。この機能により、バッテリの充電と放電のサイクル回数が減少し、充電を的確に終了でき、バッテリパックが不良または存在しない場合でもシステムを実行できます。さらに、バッテリが完全に放電されている場合でも、この機能によって即座にシステムを電源オンにできます。この電力パス管理アーキテクチャでは、アダプタがシステムのピーク電流を供給できないとき、システム電流の要件を満たすためにバッテリを補助として使用できるため、アダプタを小型化できます。

バッテリの充電は、コンディショニング、定電流、定電圧の3フェーズで行われます。これらすべての充電フェーズで、内部制御ループによりIC接合部の温度が監視され、内部の温度スレッショルドを超えた場合は充電電流が引き下げられます。

充電器の出力ステージと、充電電流感知機能は完全に統合されています。充電器には、高精度の電流および電圧調整ループ、充電ステータスの表示、および充電終了の機能があります。入力電流制限および充電電流は、外部の抵抗を使用してプログラム可能です。