JAJA784 December   2022 AMC1202 , AMC1302 , AMC1306M05 , AMC22C11 , AMC22C12 , AMC23C10 , AMC23C11 , AMC23C12 , AMC23C14 , AMC23C15 , AMC3302 , AMC3306M05

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   商標
  4. 1はじめに
    1. 1.1 電気自動車用 DC 充電ステーション
    2. 1.2 電流センシング技術の選択および等価モデル
      1. 1.2.1 シャント方式のソリューションによる電流センシング
      2. 1.2.2 センシング技術の等価モデル
  5. 2AC/DCコンバータの電流センシング
    1. 2.1 AC/DC の基本的なハードウェアおよび制御の説明
      1. 2.1.1 AC 電流制御ループ
      2. 2.1.2 DC 電圧制御ループ
    2. 2.2 ポイント A、 B – AC/DC AC 位相電流センシング
      1. 2.2.1 帯域幅の影響
        1. 2.2.1.1 定常状態分析：基本電流およびゼロクロス電流
        2. 2.2.1.2 過渡分析：ステップ電力応答および一時的な電圧低下応答
      2. 2.2.2 レイテンシの影響
        1. 2.2.2.1 故障分析：グリッド短絡
      3. 2.2.3 ゲイン誤差の影響
        1. 2.2.3.1 ゲイン誤差に起因する AC/DC の電源の外乱
        2. 2.2.3.2 ゲイン誤差に起因する電源の外乱に対する AC/DC 応答
      4. 2.2.4 オフセットの影響
    3. 2.3 ポイント C、D – AC/DC DC リンク電流センシング
      1. 2.3.1 帯域幅のフィードフォワード性能への影響
      2. 2.3.2 レイテンシの電源スイッチ保護への影響
      3. 2.3.3 ゲイン誤差の電力測定への影響
        1. 2.3.3.1 過渡分析：ポイント D のフィードフォワード
      4. 2.3.4 オフセットの影響
    4. 2.4 ポイント A、B、C1/2、D1/2 におけるプラス要素とマイナス要素の概要および推奨製品
  6. 3DC/DCコンバータの電流センシング
    1. 3.1 位相シフト制御を備えた絶縁型 DC/DC コンバータの基本動作原理
    2. 3.2 ポイント E、F - DC/DC 電流センシング
      1. 3.2.1 帯域幅の影響
      2. 3.2.2 ゲイン誤差の影響
      3. 3.2.3 オフセット誤差の影響
    3. 3.3 ポイント G - DC/DC タンク電流センシング
    4. 3.4 センシング ポイント E、F、G の概要と推奨製品
  7. 4まとめ
  8. 5参考資料

2.3 ポイント C、D – AC/DC DC リンク電流センシング

この章では、AC/DC コンバータの DC リンクに使用される電流センサの設計上の考慮事項について説明します。

DC リンクの電流センサは、電力変換の基本機能に必須ではありませんが、電圧ループの電力測定、保護、フィードフォワードなどの機能を実装するためにセンサを使用することができます。

DC リンクでのセンシングは、PWM リップル周波数のフィルタリングとエネルギー ストレージに使用される DC リンク コンデンサの前後で、それぞれポイント C またはポイント D に配置できます (図 2-1)。

電流センサのオフセット、帯域幅、精度、レイテンシについて、必要な追加機能のそれぞれの最小要件を決定することを目標に、システム レベルで説明しています。ポイント C と ポイント D の両方については、多くのケースが繰り返しになるため、すべてのシナリオを説明しているわけではありません。ワーストケースのみを分析し、電流センサの要件を決定しました。各分析の詳細は以下のとおりです。

  • ゲイン誤差：ゲイン誤差の影響は、ポイント C とポイント D のどちらでも同じです。このセンサに必要な最小ゲイン誤差は、電力測定とフィードフォワードについて評価する必要があります。
  • オフセット誤差：オフセット誤差の影響は、ポイント C とポイント D のどちらでも同じです。このセンサに必要な最小オフセット誤差は、電力測定に限って評価する必要があります。オフセット誤差は、DC バス電圧 PI コントローラの積分部分から補償されるため、フィードフォワードでは重要ではありません。
  • 最小帯域幅：帯域幅の影響は、ポイント C とポイント D のどちらでも同じです。帯域幅はフィードフォワード アプリケーションに必要で、ポイント D に設定すると最も効果的です。
  • 最大レイテンシ：低レイテンシは、電力段のアクティブ スイッチを保護するために重要であるため、アクティブ スイッチに最も近いポイント C について評価されます。