JAJA690H January 2015 – April 2024 DLP160AP , DLP160CP , DLP2000 , DLP2010 , DLP230NP , DLP3010 , DLP3310 , DLP470NE , DLP470TE , DLP4710 , DLP471NE , DLP471TE , DLP471TP , DLP480RE , DLP550HE , DLP550JE , DLP650LE , DLP650NE , DLP650TE , DLP651NE , DLP660TE , DLP670RE , DLP780NE , DLP780TE , DLP781NE , DLP781TE , DLP800RE , DLP801RE , DLP801XE , DLPA1000 , DLPA2000 , DLPA2005 , DLPA3000 , DLPA3005 , DLPC2607 , DLPC3420 , DLPC3421 , DLPC3430 , DLPC3433 , DLPC3435 , DLPC3438 , DLPC3439 , DLPC6401 , DLPC6540
DMD、その関連する電子基板、照射用光源、光学素子、必要な機械部品などは、光学モジュールまたは光エンジンと呼ばれるコンパクトで堅牢なユニット (図 4-4) に統合されます。光学モジュールは、システムの中核となるディスプレイ部品です。光学モジュールには、アプリケーションと要件に応じて各種のサイズがあります。一般に、輝度が高ければ高いほど、より大きな照射用光源、光学素子、DMD、ヒートシンクとファンなどの熱管理部品を使うため、光学モジュールのサイズは大きいです。
ディスプレイ・ハードウェア・システムの光学部の動作は、投影画像を生成するのに必要なすべての部品を内蔵する光モジュール・ハウジングに電気信号が入力されることから始まります。光学モジュールの概要は、DLP Pico チップセットについてはこちらを、DLP 標準チップセットについてはこちらをご覧ください。
DMD はフレックス・ケーブルまたは基板対基板コネクタで DLP Pico コントローラに接続されます。光学モジュール内の LED は、DLP PMIC (LED ドライバ) と配線で接続されます。システム基板、ファン、ヒートシンク、機械部品、スイッチ、その他の部品は光学モジュールの周囲に組付けられ、コンパクトで堅牢な最終製品に仕上げられます。
図 4-5 に、光学モジュールに内蔵される光学部品の例を示します。光学モジュールのリファレンス・デザイン例 (.23 qHD DMD、DLP230GP) のビデオをご覧になるにはこちらをクリックしてください。光学モジュールの詳細は、量産される光学エンジンを外部調達しようと考えられている方はあまり関係がないかもしれません。光学モジュールの規定方法に関するアプリケーション・ノートについては、『テキサス・インスツルメンツ DLP® Pico™ システム設計: 光学モジュールの仕様』を参照してください。 また、量産中の市販光学モジュールを検索するには、こちらをクリックしてください。図 4-5 に、『DLP2010 DMD 光学エンジン・リファレンス・デザイン』の光学モジュール設計例を示します。
部品 | 説明 |
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DMD | デジタル・マイクロミラー・デバイスは、アクティブ・デジタル・マイクロミラー・アレイを収納する部品であり、各色の映像を生成しその組み合わせで、投影画像を表示します。各 DMD は、以下の固有の特性を持っています。
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DMD の取り付け機構 |
DMD の取り付けには、以下のような複数の要求があります。(a) アプリケーションの光軸を基準とした DMD のアクティブ・アレイの適切な配置、(b) DMD と光学アセンブリ・シャーシとの間の防塵密閉、(c) 信頼性の高い電気的接続、(d) 適切な熱管理。各種 DLP チップセットの取り付けの概念の詳細については、『DLP® 高度な光制御 DMD のハードウェアの取り付けとクイック・リファレンス・ガイド』を参照してください。 |
DMD フレックス・ケーブル |
DMD とディスプレイ・コントローラとの間の電気信号の伝送に使うケーブル。 |
照射用光源 (発色機構) |
DLP テクノロジーは、照射用光源を選択できます。現在広く利用されている照射用光源は RGB LED とレーザー蛍光体光源です。 RGB LED 光源。この照明方式では、リフレッシュ・レートで色順次点灯される赤色、緑色、青色の LED を使います。場合によっては、輝度を上げるために第 4 の LED を使います。しかし、こうして輝度を上げることは電力効率に関して余り有利ではありません。3 チャネル・アーキテクチャは 20 ルーメン/ワット (lm/W) を上回る輝度効率に対応できます。一方、4 チャネル・アーキテクチャは 10lm/W 未満の輝度効率に対応します。 レーザー蛍光体光源。この照明方式では、1 つの青色レーザー光源の光を 1 つまたは 2 つの蛍光体カラー・ホイールを使って拡散させることで、RGB 光源を実現します。一部の実装では、発色性能を向上させるため、赤色または緑色のチャネルが追加されます。 RGB レーザー光源。この照明方式では、赤色、緑色、青色のレーザー光源を使います。この実装では、画質を改善するために通常はスペックル低減光学素子が使用されますが、これは必須ではありません。 |
光学アクチュエータ (必要な場合) |
DMD は高速で動作できるため、光学アクチュエータと組み合わせて使用できます。テキサス・インスツルメンツの仕様を満たす 2 方向および 4 方向アクチュエータを使用すると、5.4μm ピクセル・ノードの光学的な利点を維持しながら、画面上の解像度を上げることができます。 2 方向アクチュエータ:DLP Pico .33 1080p (DLP3310) などの製品は 2 方向アクチュエータを使って DMD アクティブ・アレイの画面上の解像度を 2 倍に増やしています。 4 方向アクチュエータ:DLP 標準 .47 4K (DLP471TE) などの製品は 4 方向アクチュエータを使って DMD アクティブ・アレイの画面上の解像度を 4 倍に増やしています。 |
インテグレーター光学系 | インテグレーターの機能は、光源の強度プロファイルをより均一にすることです。通常、フライ・アイ・アレイまたはライト・トンネルがこの目的に使用されます。光学素子は照射用光源と DMD との間に配置されます。 |
投影レンズ | 投影レンズの目的は、DMD からの画像を拡大して表示面に投影することです。投影レンズは投射比も決定します。投射比は、投影レンズと表示面との間の距離を、表示画像の幅で割った値として定義されます。また、表示面に対する投影レンズの画像オフセットも決定します。投射比と画像オフセットの詳細はこのビデオをご覧ください。 |
照明投影インターフェイス |
この光学素子は、DMD と投影光学系との間のインターフェイスとして機能します。選択肢としてフィールド・レンズ、非テレセントリック、全反射 (TIR) プリズム、逆 TIR (RTIR) プリズムがあります。 |
熱管理 | 光学モジュールを正常に動作させるには、DMD と照射用光源の熱管理を考慮することが重要です。超小型プロジェクションを使ったスマート・ディスプレイの熱管理の革新的な例については、このビデオをご覧ください。 |
投射比の定義、オフセットの定義、テレセントリック・アーキテクチャと非テレセントリック・アーキテクチャの比較など、投影レンズの一般的な仕様の詳細については、このビデオをご覧ください。